| キラースカの代名詞的作品 スカ全盛期のトロンボーン奏者、ドン・ドラモンドの音楽キャリアを代表する名盤。その理由は、収録されてるキラーチューンの数がダントツに多いから。ドン・Dといえば、元々マイナー調で疾走するタイプの、いわゆる「キラーチューン」と呼ばれる類の持ち曲がたくさんある人。しかしアルバムとなると、スタジオ・ワンのアルバムなのになぜかトレジャーアイル音源が入っていたり、ちゃんとアーティスト像をとらえきれないような散漫な内容のものがあったりもします。その点、この作品はオーセンティックに聴けるタイプ、4ビートのジャマイカンジャズタイプなど、様々なスタイルのスカが内包されていて、しかもすべてが完成度高く、飛ばし曲は一切なし。ドン以外のプレーヤーも完全にジャズの粋を身に付けたハードボイルドシャッフルの[1]「Roll On Sweet Don」のあとは数曲明るめの曲が続きますが、A面ラスト[6]「Dick Tracy」から後が凄まじい。全員が前へ前へと突進するアッパービートに煽る裏打ち、そしてそこからサックス、トランペット、トロンボーンとソロが抜けていく時のこの不良度は、幾多のハードバップ・ジャズメンも敵わないはず。その後はラテン調の名曲[8]を挟んで、ハイスピードなジャマイカンジャズ=キラースカの嵐。ほんと、どの曲も甲乙付けがたく、「この1曲だけ聴こう」なんて思っても次の曲のイントロ、ドラムロールが鳴ったらもう最後、おわりまで一瞬も気の抜けない、ワイルドなブロウの応酬に気分が高揚!コレぞ最高傑作と断言!※ジャケ、レーベル面のクレジットはAB面逆になっているのもあるので要注意 |